バックホウ・油圧ショベルのレポ、メーカーと歴史、機種選定の留意点

土木・建築工事に欠かせない建設機械である、バックホウ・油圧ショベルの主要メーカーは、KOMATSU(コマツ)・CAT(キャタピラージャパン)・日立建機・KOBELCO(コベルコ建機)・KATO(加藤製作所)・YANMAR(ヤンマー)です。

バックホウ・油圧ショベルを用いる工事の施工計画書の作成にはCADデータを活用しよう。
工事前の施工検討や提出を求められる各種書類に、軌跡図などのCADデータを活用できます。

バックホウ・油圧ショベル、メーカーと歴史

バックホウはさまざまなメーカーから出しています。なかでも有名なのがクボタ・コベルコ・ヤンマー・コマツの4社です。ブレーカーの改良もしつつミニバックホウや小型バックホウなども展開しています。

作業内容によってはミニバックホウや小型バックホウが使いやすいケースもありますよね。0.25m3・0.45m3・0.7m3・0.8m3のバックホウと油圧シャベルやユンボなど、まずはそれぞれのメーカーの違いを説明します。

まず、クボタは誰もが一度は名前を聞いたことがある有名企業になります。優れた完成度と圧倒的な信頼のあるクボタは、排気ガス規制に対応したエンジンのバックホウを展開しています。

作業性の高さはもちろん、ブレーカーや低燃費や低振動、また低騒音などクボタならではのこだわりがあります。クボタは最先端の技術や安全性にも定評があり、ブレーカーにもこだわったプレミアムクラスなども用意されています。

0.25m3・0.45m3・0.7m3・0.8m3のバックホウと油圧シャベルやユンボなどもあります。

次にコベルコですが、現場を超えるテーマに次世代のバックホウを作り出しています。コベルコでは油圧ショベルの展開も多く、低燃費としても定評があります。

コベルコのバックホウをみると、ブレーカーやハイブリッドショベル、低炭素社会の実現にも力を入れています。コベルコは防塵テクノロジーや防音にも力を入れています。コベルコにも0.25m3・0.45m3・0.7m3・0.8m3のバックホウと油圧シャベルやユンボもあります。

ヤンマーのバックホウは、効率性・安全性・耐久性・作業性・環境性のすべてに配慮しています。ヤンマーならではのこだわりはもちろん、小回りもきいて使いやすい特徴があります。

ヤンマーの特徴としてブレーカーやラインナップの充実度の高さも定評があります。0.25m3・0.45m3・0.7m3・0.8m3のバックホウと油圧シャベルやユンボなども。選択肢の多さもヤンマーならではといえるのではないでしょうか。

コマツは、建設重機としても有名な企業になります。歴史のあるコマツならではの充実したラインナップでも知られています。コマツは業界初のテクノロジーを次々に展開しています。

またコマツならではのこだわりとしてブレーカーや運転経費の削減にも力を入れています。コマツならではの充実の装備を実感してみてくださいね。コマツにも0.25m3・0.45m3・0.7m3・0.8m3のバックホウと油圧シャベルやユンボもあります。

ミニバックホウや小型バックホウなどのサイズの違いも、メーカーによってもサイズ感が変わります。0.25m3・0.45m3・0.7m3・0.8m3のバックホウと油圧シャベルやユンボも比較してみてくださいね。

クボタ

農業機械で有名なクボタがバックホウの設計を始めたのは1953年、戦後復興間もない頃でした。鉱山用巻上機の技術経験を活かし設計・販売を進め、モビルクレーンの需要が高まると一気に市場を掴み、運輸省の補助金を受けて他社に先駆けて8トン吊り大型モビルクレーンを完成させたのはクボタの大きな功績といえるでしょう。そうして土木作業分野への進出を果たしていきました。

コベルコ

1911年に設立された神戸製鋼所(コベルコ)は、鋳鍛鋼事業をメインに、溶接や鉄鋼アルミ、機械、エンジニアリングなど幅広い事業分野で課題解決を担ってきた会社です。1930年に国産第一号となる電気ショベルを完成させたのは、ほかならぬコベルコ。建設機械事業を華々しくスタートさせました。

ヤンマー

1912年に大阪で創業した山岡発動機工作所は、ガス発動機の修理・販売の事業でスタートしました。後に石油発動機メーカーとして始動し、ヤンマー商品が誕生します。日本初の動力籾すり機を販売、揚水ポンプの爆発的ヒット、ディーゼルエンジンの開発に取り組み、以来農作業の動力化に精力してきました。

コマツ

1921年、石川県で誕生したコマツ(小松製作所)は、日本で初めてブルドーザーを作った会社です。第2次世界大戦中、航空基地建設に使用するため、当時農林省からの要請で開発したトラクターをベースに、「小松1型均土機」を開発したのでした。以降「ブルドーザーのコマツ」の地位を確立し、国内の高度成長期の波に乗り建設機械メーカーへと羽ばたいていったのでした。

「パワーシャベル」系統の建機、バックホウ、ユンボ、油圧シャベル

日本国内において「バックホウ」、「ユンボ」、「油圧シャベル」とさまざまな呼び方をされる「パワーシャベル」系統の掘削機(excavator)建機。外国では、「エキスカベータ」や「バガー」と呼ばれています。もちろん、バックホウにはミニバックホウや小型バックホウなど、サイズの違いの種類もありますし、0.25m3・0.45m3・0.7m3・0.8m3のバックホウと油圧シャベルやユンボといったように、取り扱える容量によって種別を分けることもあります。そういった呼び方の違いや種類の違いなどいついて紹介します。

バックホウは掘削と積込みを兼ね揃えた重機、作業場所を選ばない

バックホウは、掘削と積込みを兼ね揃えた形の重機です。車体は、上部旋回体と下部走行体、そしてフロントアタッチメント部分の3つの構成で分かれています。さらには、フロントアタッチメントは、アームとブーム、そしてバケットに区分されます。車体が上部と下部に分かれていることにより、Uターンなどを必要とせずに旋回することが可能になっているのです。狭い場所から広い場所まで作業場所を選ばず、また、軟弱な土壌であったり水中の掘削なども得意です。

バックホウの動力方式、油圧式と機械式

アームやタイヤなどにエンジンからの動力を伝える方法には、「油圧式」と「機械式」が存在します。「油圧シャベル」という名前が一般的になっているのは、油圧式が圧倒的に多いからです。クボタやコベルコ、ヤンマー、コマツといった機械メーカーなどでも、油圧式の油圧シャベルを多く取り扱っているのがわかるはずです。それもそのはずです。世界中での油圧式シャベルのシェアは90%となっているからです。また、油圧式シャベルという名称は、バックホウ・ユンボの油圧式のシャベルの通称として日本建設機械工業会が統一をしています。
機械式は、超大型のバックホウ・ユンボに用いられることが多く、アームやブーム、バケット、走行装置、旋回装置などをワイヤやチェーンの動力で動かします。

バックホウのCADデータは容量や型式で探すのがよい

さて、クボタやコベルコ、ヤンマー、コマツといったメーカーでは、それぞれ独自の呼び名でバックホウを命名していますが、実は、正確に言えば、クボタやコベルコ、ヤンマー、コマツといったメーカーの違いではなく、バックホウ・油圧シャベル・ユンボなどの呼び名の違いによる建機の違いは存在します。
まずはバックホウです。バックホウは、土砂に対してアームを伸ばしバケットを手前に引きながらすくい込みます。ミニバックホウや小型バックホウが街中でよく利用されています。そして、ミニバックホウや小型バックホウをよく目にするため、バックホウという名前イコール油圧シャベルやユンボとなってしまっています。
油圧シャベルは先にも紹介したように、油圧の力を利用してるシャベルです。そして、ユンボという名前は固有の商品名からきています。そのためバックホウはシャベルの動作方法を意味し、油圧シャベルは動力を指し、そしてユンボは商品の名前を意味しているということになるのです。
ただし、多くの場合はミニバックホウ・小型バックホウと言っても小型油圧シャベルといっても同じものを指しています。そのため、現場でcad図面を作成したり使用したりする時などには、ミニバックホウや小型バックホウと指示を受けて、実際はユンボや油圧ショベルを扱ったとしても、それ自体は大きな問題がありません。そういった呼び名よりも、ミニバックホウや小型バックホウの容量や型式などの違いに目をつけ無料のcadデータなどを探してダウンロードすうるようにしましょう。

バックホウの容量に注目することで正確に作業が進められる

おそらく、一番目にするユンボは、0.25m3・0.45m3・0.7m3・0.8m3のバックホウと油圧シャベルやユンボではないでしょうか。それは、街中を走るトラックの荷台に乗せて走れっているものの多くは、0.25m3・0.45m3・0.7m3・0.8m3のバックホウと油圧シャベルやユンボとなっているからです。
バケットの部分の容量の違いが、0.25m3・0.45m3・0.7m3・0.8m3のバックホウと油圧シャベルやユンボといったような種別に繋がります。要するに0.25m3・0.45m3・0.7m3・0.8m3のバックホウと油圧シャベルやユンボというのは、土砂などをすくい上げることができる容量の差だということです。すなわち、0.25m3・0.45m3・0.7m3・0.8m3のバックホウと油圧シャベルやユンボは、作業効率の差も生まれるということです。
なお、0.25m3・0.45m3・0.7m3・0.8m3のバックホウと油圧シャベルやユンボよりも小型のものも存在しています。クボタやコベルコ、ヤンマー、コマツといった機械メーカーの多くの場合は、0.008mタイプからとりあつかっており、100万円台でから購入できるタイプのものも存在します。
また、0.25m3・0.45m3・0.7m3・0.8m3のバックホウと油圧シャベルやユンボといったcadデータやcad図は、クボタやコベルコ、ヤンマー、コマツといった機械メーカーのホームページからダウンロードが可能です。
さらに、無料で提供されているのはcadだけではありません。図面や性能表、寸法表などもダウンロードが可能です。作業図面や計画書などを作成する時には、クボタやコベルコ、ヤンマー、コマツといった機械メーカーから、無料のcadデータやcad図をダウンロードして、効率よくかつ正確に作業を進めるようにしましょう。

多様なバックホウのアタッチメントを抑えておくこと

バックホウはアタッチメントを利用することで、より役割が多様化します。例えば、山間などの作業現場で、建機が降りることができない狭隘な場所を作業対象としている場合に、より長いアームとなる「ロングアーム」を使うことで、対象箇所までバケットを届かせることができます。また、このロングアームを使用すれば、本来の掘削可能な能力の深さ以上の深さまで掘り起こしができたり、ロングアームにより旋回経が増えたことにより作業半径を伸ばしたりすることもできます。
また、「ブレーカー」と言われるアタッチメントをバケットの代わりに取り付けることで、岩盤などを掘削することが可能になります。先に紹介したロングアームとブレーカーを併用すれば、より遠くの岩盤などを砕くことも可能となるのです。ただし、ブレーカーなどのパワーはバックホウのパワーが反映されます。そのため、ブレーカーを使用する時にはバックホウの馬力タイプなどにも気を使う必要があるでしょう。
ロングアームやブレーカーといったアタッチメントのcadデータもメーカーサイトから無料でダウンロードすることが可能です。ただ実際は、建機の多くをレンタルメーカーからレンタルすることが多く、メーカーサイトよりも取り扱いのレンタルメーカーから無料のcadデータを探し出し、無料でダウンロードするほうが効率的かもしれません。
また、ロングアームやブレーカーなどのアタッチメントが現状の実機とマッチングするかなどを、cad図利用してシミュレーションすることもあります。こういった時、建機のcad図はメーカーで、アタッチメントのcad図はレンタルで無料ダウンロードするという場合もありますが、場合によっては建機のcad図がメーカーやレンタルではダウンロードできない場合もあります。この場合は、無料のcadを取り扱うサイトなどからcadデータをダウンロードしましょう。
ただし、無料のcadの場合、正規のサイズや寸法と相違がある可能性もあります。こうなってしまうと、cadで図面を作成しても、その図面が全く意味のないものになってしまいます。図面を作成する前に、そのcadが正しい寸法かなどを確認した上で、cadを図面に落とし込むようにしましょう。

バックホウ・油圧ショベルのCADデータが活躍する場面

使用機種の比較検討や設置計画を立案する際に、軌跡図などのCADデータが役立ちます。
設置計画図や道路使用状況図、プレゼンテーション資料などにCADデータを用いることで、現場のイメージを具体的に伝えられる資料になるでしょう。

ただし、利用規約等でダウンロードしたCADデータの使用範囲を制限していることが一般的です。

許可範囲を超えてのCADデータ使用は、著作権法違反に問われるおそれがありますので、ダウンロード前に、必ず利用規約等に目を通しましょう。

CADデータの形式に注意

CADデータは、DXFやDWG、PDFなどのデータ形式でダウンロードできます。
一部のサイトでは、PDF形式のみの公開です。

PDFデータに対応していないCADソフトを使用しているのであれば、PDFをDXFやDWG、JWWなどのCADデータへ変換できるソフトが役立ちます。

ただし、変換ソフトによっては、PDFデータの一部を正確に変換できないことがありますので、注意が必要です。

代表的なCADソフトの特徴

建築・土木業界におけるCADソフトの代表格は、Auto CADとJw-cadといえるでしょう。

両ソフトの一番大きな違いは、価格です。
Auto CADが有料ソフトであるのに対し、Jw-cadは無料で入手することができます。

有料だからAuto CADの方が機能的に優位だと思いがちですが、建築・土木分野での使用に限れば、さほど機能面での差はないといえるでしょう。

ただし、拡張性の高さやバージョンアップの頻度、トラブル時のサポート面などは、Auto CADの方が優れているといえます。

Auto CADとJw-cadの操作方法は、大きく異なっていますので、それぞれに操作方法を覚えなければいけません。

Auto CADで扱えるデータ形式は、DWGとDXFとなり、PDFの読み込みが可能です。

Jw-cadは、JWW・JWC・DXFなどのデータ形式を扱えますが、PDFの読み込みはできません。

作業の種類と建設機械について

伐開除根に用いる建設機械は、ブルドーザ、レーキドーザ、バックホウなどがあります。

掘削・積込み・運搬には、ショベル系掘削機のバックホウ、ドラグライン、クラムシェル、トラクタショベル、ブルドーザ、スクレープドーザ、スクレーパ、リッパ、プレーカなどが使われます。

運搬には、ブルドーザ、ダンプトラック、ベルトコンベアが用いられます。

敷ならし・整地に使われる建設機械は、ブルドーザ、モータグレーダ、タイヤドーザなどです。

含水量調節には、プラウ、ハロウ、モータグレーダ、散水車などが使用されます。

締固めに使われる建設機械は、タイヤローラ、タンピングローラ、振動ローラ、ロードローラ、
振動コンパクタ、タンパ、ブルドーザなどです。

砂利道補修にはモータグレーダ、溝掘りにはトレンチャ、バックホウ、のり面仕上げにはバックホウ、モータグレーダなどが使用されます。

削岩に用いる建設機械は、レッグドリル、ドリフタ、プレーカ、クローラドリルなどです。

油圧ショベルやバックホウのCADデータ、使用上の問題点と解決策

CADデータは多様な使い方ができる貴重なデータですが、自分が望んでいる油圧ショベルやバックホウなど掘削機(excavator)のデータを見つけるのがとても大変です。
バックホウと油圧シャベルやユンボには、0.25m3・0.45m3・0.7m3・0.8m3などの大きさがあり、ミニバックホウや小型バックホウ、ロングアーム、ブレーカーなど種類もさまざまです。
さらに言えば、クボタ、コベルコ、ヤンマー、コマツなど各メーカーにより呼び名やデザインも違います。

油圧ショベルやバックホウのCADデータは、無料のものでも作りが複雑になっているものが多く、見つけられたとしてもデータの容量が大きすぎて使い物にならないという問題が起こる可能性があります。

もしデータ容量が大きすぎる場合には、作業効率を著しく低下させてしまう可能性があるため、今回紹介した方法を活用してデータ容量を小さくするようにしてください。
また、今回の記事では、データが相手先のパソコンでひらけない場合の対処法も紹介しているので、ぜひ参照してください。

最後に、CADデータを利用する場合には著作権や意匠権などの法律に触れる場合があるため、商用利用権のあるデータを提供してくれるサイトを利用するようにしましょう。

バックホウ・油圧ショベルなど、掘削工事の安全を確保するための措置

バックホウ・油圧ショベルなどを使用して、地山の掘削の作業を行う際に、地山の崩壊、埋設物の損壊等により労働者に危険を及ぼす可能性がある場合には、作業箇所とその周辺の地山について以下の事項を調査し、掘削の時期と順序を定めて作業を行う必要があります。
①形状、地質および地層の状態
②き裂、含水、湧水および凍結の有無および状態
③埋設物等の有無および状態
④高温のガスおよび蒸気の有無および状態

また、掘削面の高さが2m以上となる地山の掘削作業を行う場合には、地山の掘削と土止め支保工作業主任者技能講習を修了した者のうちから、地山の掘削作業主任者を選任する必要があります。

選任された地山の掘削作業主任者は、主に次の3つの職務を担当します。
①作業の方法を決定し、作業を直接指揮すること
②器具と工具を点検し、不良品を取り除くこと
③安全帯等と保護帽の使用状況を監視すること

なお、明り掘削の作業を行う場合、掘削機械、積込機械、運搬機械の使用によるガス導管、地中電線路等の損壊により労働者に危険が及ぶ可能性がある場合には、これらの機械を使用してはいけません。

明り掘削の作業を行う場合には、運搬機械・掘削機械・積込機械(車両系建設機械と車両系荷役運搬機械等を除く)の運行の経路と、これらの機械の土石の積卸し場所への出入の方法を定めて、これを関係労働者に周知させる必要があります。