的確な作業日報が作成されないことから起こる工事現場のトラブル
作業日報の作成がない、作業日報の内容が薄いという現場の問題
工事中に起こる安全管理の問題、品質管理の問題、予算管理の問題、工事遂行上の問題があります。
これらの問題は、作業日報が作成されていない、作業日報の内容が薄いことが原因です。
これらの問題が起こるのはなぜかを考えてみましょう。
工事トラブルに対応できる作業日報の的確な記載とは
工事中に人身事故が起きると、労災として警察から事情聴取を受けることになります。
安全管理の問題として、安全に配慮されていないと、業務過失となる可能性があります。
警察の取り調べでは作業日報も調査対象の一つになります。
例えば、作業日報に13時から1時間安全ミーティングを行ったという記載があれば、これはセーフです。
作業日報の作成を効率化すれば本来の工事管理ができる
まず、工事日報の役割を抑えてみましょう。
工事日報作成は、工事の進捗を記録するために現場担当者にとって必須の業務です。
作業日報の役割には、安全管理・品質管理・予算管理という重要な管理の側面もあります。
作業日報のフリーソフトを活用して建設業本来の工事管理に集中することが重要です。
現場工事では、予算実績、工程・安全・作業進捗など、日々管理することが多くあります。
通常、工事は計画通りにいかず、発生する工事変更の管理が必要です。
さらに、その日に資材をどれだけ使い発注したかも、記録し管理する必要があります。
このような管理するために有効なツールが、建設業の作業日報・工事日報です。
工事日報を作成すれば、工事の安全・品質・進捗の管理ができるようになります。
作業日報提出前にチェックしたいこと
作業日報を書き上げて、そのまま提出する、というのはやめた方が良いでしょう。
上司に提出する前には、まずチェックしておきたい項目がいくつかあります。
確認チェック項目
① 誤字や脱字はないか?
最近では手書きよりもパソコンのワードやエクセルを使って作業日報を作成する会社が多いです。
しかし、漢字変換のミスなどはパソコンでの作業の方が多くなります。
また、自分で作成した文章というのはどうしても主観が抜けず、誤字があっても気づかないことが意外とあるので、できれば30分くらいは開けてからチェックする方がおすすめです。
② 固有名詞は必ず確認
会社名、人の名前、役職、商品名などは、社外社内問わず間違ってはいけない大事なポイントです。
簡単に固有名詞をミスする人は、「仕事ができなさそうな人だ」という目で見られることもあります。
そのため、名刺や正式な社名が分かる用紙などを活用して、いちいちチェックする習慣をつけた方が好ましいですね。
作業日報作成にはソフトウェアアプリや無料テンプレートが便利です
パソコンなどで作業日報を作成するには、ソフトウェアアプリを導入する方法と、無料テンプレートを使う方法があります。
作業日報ソフトウェアには有料のものと無料のものがある
建設業では、工事日報・現場日報・土木工事日報・建築工事日報・業務日報などの作業日報が使われます。
建設業では工事の種類によって土木工事日報・建築工事日報などを使い分けています。
ソフトウェアアプリを使えば日報の種類ごとに分類し管理するのも簡単です。
作業日報をパソコンで作成する方法として、有料のソフトウェアアプリを利用する方法と無料のフリーソフトを利用する方法があります。
有料のソフトウェアアプリは作業日報だけでなく、作業員名簿や工事台帳なども作成できる「勤怠管理システム」となっているものが多いです。
また、作業日報のデータをもとに作業員名簿を作成するものもあります。
無料でダウンロードできるフリーソフトでも、日報を入力すると原価管理ができるようなシステム機能を持つソフトがあります。
フリーソフトでは、表計算ソフト「エクセル(excel)」上で動くものが人気です。エクセル(excel)はWindowsパソコンで標準装備されているため、普段から使い慣れている人が多いからでしょう。
「エクセル excel フリーソフト」などでネット検索をすれば、エクセルで使えるフリーソフトがたくさん見つかります。
ソフトウェアアプリを探すには、ネットで人気のソフトウェアを集めたランキングサイトをチェックすることをおすすめします。
ランキングサイトを見れば、人気の高いソフトウェアが一目でわかるようになっているので、どのソフトウェアを導入すればよいか迷っている人には便利です。
たとえば「らくらく工事日報」は、ランキングサイトで人気が高いソフトウェアアプリのひとつです。
作成した日報をカレンダーで整理したり、人員集計したりできます。
「らくらく工事日報」はいろんな機能を盛り込むのではなく、機能を絞ることで操作をシンプルにし、使いやすくしているのが特徴です。
「らくらく工事日報」はシェアウェアですが機能が絞られていることもあり、価格が安くおすすめです。
「らくらく工事日報」と同様のシンプルなソフトウェアなら、無料のフリーソフトでも手に入る可能性があります。
高価な有料ソフトウェアや複雑なシステムを導入するのに躊躇する場合は、まずは「らくらく工事日報」のような安価なシステムソフトウェアや無料でダウンロードできるフリーソフトを使うことをおすすめします。
ランキングサイトで探すと、いろんなフリーソフトが見つかります。
エクセル(excel)の無料テンプレートを活用して作業日報を作成
いろんな機能を備えたシステムツールを使いこなせる自信がなければ、まずは作業日報のテンプレートをダウンロードしてパソコンで作成するところから始めてみることをおすすめします。
ネット上には、工事日報や現場日報、業務日報、土木工事日報、建築工事日報など建設業で使われるさまざまな作業日報のテンプレートが紹介されています。
中でも表計算ソフト「エクセル(excel)」上で使えるものが人気です。
無料で使えるものも多く、どのテンプレートをダウンロードすればよいか迷うときは、ソフトウェアアプリ同様にランキングサイトなどを参考に人気のテンプレートをダウンロードすることをおすすめします。
複数のテンプレートをダウンロードし、比較して自社に合うものを選びます。
また、ダウンロードしたテンプレートを、自社の状況に合わせて適宜カスタマイズするとよいでしょう。
無料テンプレートで作成した作業日報が集まったら、エクセル(excel)のマクロ機能を使って日報集計を行うこともできます。
エクセル(excel)のマクロツールを使った日報集計のフリーソフトを提供しているサイトもあるので、テンプレートと組み合わせて使うのもおすすめです。
作業日報のソフトウェアアプリや無料テンプレートは比較検討して導入を
作業日報は、パソコン・スマホ・タブレットで作成しましょう。
作業日報のデータをもとに原価管理や作業員名簿作成などさまざまなことを行えるようにするには、勤怠管理システムのような大規模なものを導入する必要があります。
有料でも「らくらく工事日報」のように手ごろな値段で買えるものや、無料でダウンロードできる作業日報のフリーソフト、無料テンプレートではできることは限られます。
しかし、パソコンで作業日報を作成し、必要なデータを抽出して集計できればよいなら十分です。
ソフトウェアアプリ・テンプレートともに、ネット上には多種多様なものが揃っていますが、操作や入力をする人にとって使い勝手の良いものを選ぶ必要があります。
ランキングサイトの人気度やクチコミを参考にしたり、複数の無料ソフトウェアアプリや無料テンプレートをダウンロードして比較検討したりしながら、導入するものを決定しましょう。
法規による作業員名簿の作成
施工計画に使われる作業員名簿の作成といえば、現場にストレスを与えてしまう難題と言われています。
大型工事の場合は、作業員名簿を添付して施工計画書を提出しないと作業を進めることができないので、工事着工前の大きな手間となってしまっています。
作業員名簿の作成ソフトやテンプレート・フォーマット・ひな形(雛形)の導入により、今までストレスになっていた施工計画書の作成を、スムーズに終わらせることができるのでおすすめです。
建設業法などの、建設業に関わる関連法令規則等で、建設工事の現場ごとに掲げなければならない標識があります。
たとえば、建設業の許可票や、労災保険関係成立票などです。これらの看板のことを工事看板と呼びます。
作業員名簿や現場代理人の入った施工体制台帳、施工体系図などの作成も必要になります。
公共工事では特に重要視されており、これらの看板がないと厳しく指摘されます。
これらの工事看板は、周辺住民や周辺施設の利用者に対し、工事に関する情報をわかりやすく提供することで、工事の理解と協力を得るとともに、注意喚起を促しています。
社内で作成した書類や看板類などのデータは、各現場からでも取り出せるよう、クラウドに保管しておくと便利です。
作業員名簿を管理するソフトの種類は大きく2つに分けられます。
1つが、フリーソフトとして、無料で使うことができるソフトです。
もう1つが、パッケージソフトとして購入し、パソコンにインストールして使うタイプのものです。
ソフトによっては、複数のパソコンにインストールすることもできます。
作業員名簿ソフトでは、免許、健康保険、年金保険、雇用保険などの作業員に関する情報を作業員名簿に登録することができます。
印刷設定も基本的に手動で細かく設定する必要がありません。
ソフトを使えば、作業員名簿を作成する時間を短縮することによって、コスト削減につながるのでおすすめです。
現場監督者が担う労務管理などの負担を軽減することができます。
それによって、深刻な人手不足に直面する建設業の省力化を後押しすることができます。