樹種の違いを把握してから樹木データを探すテクニック
樹木は、葉の形状によって分類・呼称されることが多く、細い形状の葉を持つ針葉樹と幅広の葉の広葉樹に大きく大別されます。
針葉樹は、杉・松など裸子植物に多く、生息域は寒冷地に多く分布しています。
広葉樹は、ケヤキ・カシ・ブナや桜など被子植物に多く、生息域は温暖な地域に分布しています。
樹高により、高木・中低木・低木などに分類されていて、花壇などには低木などが比較的採用されることが多いです。
また、休憩施設や並木道などにシンボル的な存在として、高木が採用されることもあります。
季節感を出したければ、桜で早春を、落葉樹で晩秋を、落葉針葉樹で厳冬期を演出することもできるでしょう。
広葉樹であれば、明るいイメージを演出する効果がありますから、人物・車などと併せて利用することできるでしょう。
なので、躍動感のある図を描くことができますし、針葉樹は、寒色が必要な場面に効力を発揮することができます。
場面ごとに樹種を使い分けることが重要です。
景観保全緑地と公園樹木について
地域土のランドマークとなる景観木、独立高木、樹木群、樹林、社寺林、祠や記念碑の付属公園、屋敷林、その他の緑地の景観を保全する機能が求められています。
ウラジロモミ(裏白樅)は、モミに似ていますが、葉の裏が白っぽく、比較的明るい感じがするため造園では利用が多い樹木です。樹形は円錐形で大木になります。根が深くまで張るため、移植は困難で幼木を植栽し、大きくなるのを待つのが一般的な使われ方になります。
キンモクセイ(金木犀)は、植栽木は株立状のものが多く、よく分枝し刈込にも耐えるため、整形で鐘状形の美しい樹冠になります。秋に小さな甘い香りのする小花をつけるため、花木としても利用されています。
サザンカ(山茶花)は、樹形は卵形で、他の花の少ない冬に花をつけ、園芸品種も多く花の形態は様々ですが、原種は白色五弁花になります。濃緑色の葉は光沢をもち革質です。ツバキより南方系の樹なので、寒さを嫌います。
樹木や植栽のCADデータ・イラスト・シルエットを使ったクライアントを惹きつける図面作成
建築プレゼンテーションに大切な樹木や植栽のCADデータ
平面図や立面図などで、樹木や植栽などイラストを用いることは、建設に係る図面を作成する際には少なくありません。
例えば戸建て住宅の図面をcadデータなどで作成する場合には、外構部分に植栽や植木などの樹木を、高木や低木を使い分けながら配置していくことがあるはずです。
また、都市計画を立案したり提案する際にプレゼンなどで使用される資料においても、立面図や平面図で樹木や植栽のシルエットやイラストを数多く活用するはずです。
こうした樹木や植栽といった高木・低木の植木に対する配置をする時には、その配置する場所だけではなく、配置されている樹木や植栽の簡単な知識を持ち合わせるだけで、プレゼンの場所において非常に有利に働く武器となります。
樹木や植栽の拡張子、CADデータとCADソフト
cadデータを取り扱う際に一般的に目にする拡張子があります。「dwg」や「dxf」、「vwx」そして「jww」などがよく目にする拡張子と言えるでしょう。
dwgとdxfはcadデータを取り扱うソフトウェアでは主流どころとなる「autocad」が取り扱う拡張子です。特に、dwgはautocadの主となる拡張子となります。autocadはユーザー数も多いため、数多くの場面でdwgファイルを目にするはずです。しかしながら、dwgファイルだけでは、他のソフトウェアとの互換性が保たれません。そのため、autocadではdwgファイルではなく、他のソフトウェアと互換性をもたせるファイル形式である「dxf」をサポートしています。
このdxfを使用できる有料ソフトウェアの中でも、人気が高いのが「ベクターワークス」です。ベクターワークスは主となる拡張子が「vwx」ですが、autocadで取り扱っているdwgファイルもサポートしています。また、ベクターワークスは、多様な拡張子にも対応しているため、多くのユーザーが使用しているソフトウェアです。加えてベクターワークスは、BIMやインテリアといった専門的なcadデータ図面作成のソフトウェアとして発展を遂げています。
有料ソフトばかりのcadデータ図面作成ソフトウェアですが、無料で使用できるcadデータソフトウェアにおいても人気が高いソフトウェアが存在します。それが、「jww」ファイル形式を取り扱う「jwcad」です。
jwcadは無料のソフトウェアでありながらも、シェア数においては定評があります。また、フリー素材cadデータの無料ダウンロードサイトなどでは、jwcadを用いて作成された、「jww」ファイル形式のcadデータが提供されているサイトも少なくありません。
しかもjwcadは無料ソフトウェアでありながらも、autocadやベクターワークスに引けを取らない使い勝手と機能性を有しており、むしろjwcadでないと使えないというユーザーもいるほどです。
ただし、注意しなければいけない点として、jwcadで取り扱っているjwwのファイル形式は、autocadやベクターワークスではフォローされていないファイル形式です。autocadやベクターワクスでjwcadで作成したjwwファイルを取り扱いう場合は、一度dxfファイルに変換する必要があるのです。jwwファイルからdxfファイルに変換する方法は、インターネットなどで検索することができます。また、jwcadで作成されたデータをautocadやベクターワークスで変換して使用する場合は、体裁が崩れている場合もありますので、基のデータと比較をしながら扱うように心がけましょう。
樹木や植栽のCADデータとイラスト、理想的な図面への配置方法
それでは、実際に平面図や立面図において、樹木や植栽、植木といったシルエットやイラストを、どのように図面に配置すればよいのでしょうか。
そもそも、樹木というものは、高木であれ低木であれ、年月が経てば大きくなる生き物です。そのため平面図や立面図など、図面で表した時点のイラストやシルエットは、その時点での姿でしかありません。もちろん、フリー素材を無料ダウンロードすれば、無数の高木や低木などの植木のイラストやシルエットは手に入れることができます。しかしながら、樹木や植木の成長に合わせて、高木や低木のイラストやシルエットをその都度フリー素材などで無料ダウンロードして、平面図や立体図に図面化するのは現実的ではありません。
そのため、樹木の種類や植栽の位置、高木や低木といった植木の配置を、植物の成長度合いを考えながら、イラストやシルエットを平面図や立面図などの図面に配置する必要があるでしょう。
樹木や植栽のCADデータ、さらに情報を加えることでより魅力を増していく
樹木に係る図面を作成する時には、ただ単純にダウンロードしたフリー素材をただ単純に配置するだけでは、あまり価値がない資料になってしまいます。よりクライアントを惹きつけ、そして信頼度を上げるプレゼンを心がけるのであれば、植物に対する知識を見逃せません。
フリー素材をダウンロードして図面を作成し、そこにさらに情報を加えていくことにより、図面は立体的になり、そしてより魅力度を増します。もちろん、より活用しやすいフリー素材やより有益な情報をダウンロードして入手することは大切ですが、そういった部分ではない、取り扱う物に対する知識にまで目を向けて、多角的に図面を見つめ直すことも大切だと言えるでしょう。
こんなにある樹木のCADデータの活用方法と注意点
樹木CADデータの活用法とメリット
公園や街路樹の整備を行った場合や、マンションやビルに樹木を植えた場合、植えたあとでやり直すことはできません。
後悔することのないように植栽計画を立て、完成したイメージに近い図面を作成する必要があります。
樹木や高木、低木のCADデータを使って図面を作成すれば、建物に対する樹木の高さや配置を正確に表現できます。
さらに、3DのCADを使えば立体的な表現もでき、平面や立面など、様々なアングルでの提案が可能になります。
打ち合わせ中のレイアウト変更にも即時に対応でき、デザイン決定までがスピーディに行えます。
樹木は年月が経つと葉や枝が延びてメンテナンスが必要になりますが、CADデータを活用して経年変化のシミュレーションを行うこともできます。
樹木CADデータは容姿にこだわらないこと
フリー素材で提供されている樹木CADデータには、平面図で使うものと立面図で使うものがあります。
公園や街路樹、建物の境界や生垣などで使われる樹木には、さまざまな種類があります。
平面・立面ともにCADデータ化されている樹木の種類そのものは多くはありません。
高さや本数、植栽の範囲を樹木CADデータで示すのが目的なので、樹木のかたちにはあまりこだわらず、樹木の名称をデータの横に書き添えておけばよいでしょう。
ただし、dwg(autocad)・dxf・jww(jwcad)・ベクターワークスなどの拡張子は、きちんと確認してください。
樹木の役割とCADデータのこれは便利な使い方
樹木の役割と植えるための準備
樹木の役割には、住民の憩いの場として公園に樹木を植えるほかに、街路樹には道路環境の保全、ビル・マンションの植栽には境界や目隠しなどの目的があります。
植栽の目的に適した樹木の種類はおおよそ決まっています。
樹木を植えるには、植物が育つための土層や排水などを整える必要があります。
植栽計画にCADデータを使う価値あり
植栽計画にCADデータを使用すると、完成状態をリアルにイメージすることができます。
平面、立面などさまざまな視点で、植栽の状態を検討できます。
計画段階で、樹木の高さや本数、植栽の場所や範囲など、さまざまな試行錯誤を簡単に図面に落とし込むことが可能です。
無料のデータにも素晴らしいものがありますので、まずは使ってみてください。
拡張子も、dwg(autocad)・dxf・jww(jwcad)・ベクターワークス・PDFなど、さまざまなものがありますよ。
ベクターワークスで樹木植栽のCADデータを使った店舗や家の設計
Autocadやjwcadなどと並ぶ人気のcadソフトがベクターワークスです。一番の特徴は、絵を描くように操作ができ、Adobeとの連携がとりやすいことでしょう。もちろんWindowsとMacの両方に対応しています。ベクターワークスには、4つの種類があります。
・ベクターワークスの種類①:建築や内装業者向けのアーキテクト
建築設計を助ける機能や豊富なライブラリデータが特徴で、3次元モデルデザインの建築設計などに最適のソフトです。
ベクターワークスの種類②:都市計画などに適したランドマーク
ランドマークは、公園や造園を計画するときにデザインをするのに適したソフトです。高木や低木などの豊富な樹木・植栽のライブラリデータが揃っています。
ベクターワークスの種類③:照明デザインに適したスポットライト
ライブ会場やステージなど、大きな施設のスポットライト、ステージ機材などのデザインをするのに適したソフトです。舞台照明の計画がしやすいように、あらゆる照明機器のライブラリデータが入っています。
ベクターワークスの種類④:デザイナー
今まで紹介したアーキテクト・ランドマーク・スポットライト、すべての機能を一つにまとめた最上位のモデルです。ありとあらゆるデザイン・図面設計に適しています。
ベクターワークスで作成したcadデータや図面のファイル形式は、基本的にはVWXとなります。しかし、対応できる形式は他にも、Autocadやjwcadで使われるdwg、dxf、jwwや、jpeg、psdなど幅広くあります。無料でダウンロードできるフリー素材も使用できます。